meltingapple’s diary

年子を育てる転勤妻の日記。

記憶 1

結婚してすぐに妊娠をした。

嬉しい3割、戸惑いと不安が7割。

妊娠の判明と同時につわりが出現し、しんどいなあと感じていた矢先に腹痛と出血。

 

流産。

 

結婚後、いつまでに子どもが欲しいーとか具体的な願望はなかった。

だけど妊娠がわかって、不安7割の中にも時々3割の嬉しさが顔を出す。

子どもと並ぶ主人と私を想像する。

それが電気を消すみたいにパッと私の前から消えてしまった。

 

泣いて泣いて落ち込んで、、

赤ちゃんを抱っこして歩く親子を見ると自然と涙が出てきてしまって。

小さな赤ちゃんの芽は流れて消えてしまったけど、私のなかの母性は完璧に芽生えてしまった。

 

それからは妊娠したら制限されていたであろうことをして、気持ちを落ち着かせた。

お酒、お酒、旅行。

 

芽生えてしまった母性を隠すために子どものいる友達には会わないようにしていた。

 

でも、そういう時に限って職場や友だちの妊娠を耳にしちゃうんだ。

妊娠して体調が悪くて出勤できなかった同僚の仕事のフォロー。

お礼を言われると

「大丈夫です全然気にしないでください!それより体を大事にしてくださいね!」

頑張って作った笑顔で相手が嫌な気持ちにならないように対応する。

 

久しぶりに連絡をして、会った友だちから妊娠したと報告を受ける。

本当は言うつもりなかった、、

でもなんだか、

私も一瞬だけど妊婦になれたんだって言いたくて言いたくて、

言ってしまった。

別れた後は本当に後悔。

させなくてもよかった気遣いをさせてしまった。

嫌な自分。

 

時が経って、また妊娠できた。

今度は前回のことがあるし、

期待しない期待しない、、、

 

流産。

またダメだった。

また赤ちゃんの芽は心拍が確認できる前に消えてしまった。

また私のお腹の中には居続けてくれなかった。

 

つらい、つらい。

病院の待合室で順調な結果を旦那さんに笑顔で報告する人。

赤ちゃんを抱っこして買い物をする人。

妊婦さん。

見ない、見ない。

 

お酒がすすむなあ。

 

子どもがいたり、妊娠している友だちに会いたくないからまた距離を置いてた。

でもある時、仲が良かったみんなで集まろうってことになり久しぶりに参加をしてみた。

 

ダメだ、、

私の手に届かなかった家族をもつ友だちがキラキラしいて眩しい。

子どものグチ、旦那のグチ、

たわいのない会話なんだけどその状況が羨ましすぎて苦しい。

ただのグチを聞いてあげる余裕はその時の私にはなくて、心ない言葉を言ってしまった。

 

「ないものねだりだよ」

 

解散した後はまた後悔。

嫌な自分。

隠しきれないならやっぱり会わなきゃ良かった。